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  　サンフランシスコ飛行場から車で国道101を南へ45分、サンマテオ、サンタクララといったカウンティから構成させるシリコンバレー。ハイテク企業集積地として知られるシリコンバレーの面積はほぼ東京都と同一といわれていた時代から地域拡大を続け、Joint Venture Silicon Valley Networkが呼ぶシリコンバレーにはアラメダ郡やサンタクルーズ郡が含まれ、3,840平方キロとある。発行部数26万部を発行している地元紙にSan Jose Mercury Newsがある。バブル時期には多くのIT新興企業のニュースが取り上げられていたが、この数年その数も減少傾向を示し、今年を通じ目立つニュースとしてはiPODとGoogle躍進といった印象をぬぐえない。最も、半導体全盛期からITバブル崩壊までの2000年までは、比較的単一産業、技術がバレーの牽引役をつとめる事ができた時代とも捉える事が可能であり、複合的な技術コラボの時代へ変革した今日において、新たな技術、新興企業のニュースはより特化した媒体へ移行しているのも事実であろう。　このSan Jose Mercury NewsでGreen Techに関連する記事が増えている。前回の10月23日のコラムでは、「商業化へ加速する加州太陽エネルギー」と題し太陽エネルギー商業化に向けた加熱度を取り上げてみたが、今回は環境改善、環境事業への支援をミッションにおく「グリーン銀行」開業のニュースを紹介する。サンフランシスコ市内に11月14日オープンした「New Resource Bank」と呼ばれるグリーン銀行の本店が入っているビルディングは、ビル構築に際するリサイクル材、無毒性塗料の採用、照明、暖房システムのエネルギー効率などからランクされるグリーン建築基準の金賞を受理している。同銀行では、従業員が公共の乗り物を利用することを促進すべく、週60米ドルを支給し、行内で使用する紙はすべてリサイクル紙を義務づけるなどユニークな特色をもち、環境にやさしい製品の開発事業への融資を中心に、利用者からの預金は地球温暖化を促進する事業へ向けた事業へ運用していく方針をとっている。特定の産業に注目した銀行の設立は以前にもあった。新たなテクノロジーの創出、ライフサイエンス事業に特化した銀行として1983年にSilicon Valley Bankがある。Silicon Valley Bankの特化したミッションはブームに乗り、現在では全米、海外を含め30拠点を有し、54米億ドルの資産を有するまでに拡大している。240人に及ぶ投資家により24.7米百万ドルでスタートしたNew Resource Bankも類似のモデルといえるであろう。「環境にやさしい銀行」といったフレーズに対し、マーケティング思考といった見方も指摘されているが、この数年カリフォルニア州の環境への意識の高まりは確かな潮流となりつつあり、ニッチな市場ではあろうがひとつの流れを作りつつある事は否定しがたい。設立メンバーの中には、ウェブ上に画像をアップする新興企業を立ち上げたアントレや、Sybaseの共同創立者、有機商品取引協会の前社長やベンチャーキャピタリストなどの面々が参加している。　同行では、マリンカウンティを全米で最初に100%有機地域とすべく促進運動を続けているMarin Organic協会を最初のパートナーとして選出する他、太陽エネルギーの商業化で取り上げたSunPower社と提携し、同行は太陽エネルギーを導入する世帯に対し25年間の融資を提供する。この融資により新たに太陽エネルギーパネルを設置する利用者への実質的な負担は、現在光熱費として出費している金額に匹敵することになる。今週、SunPower社はバークレーにある太陽エネルギーシステムのPowerLight社を332.5米百万ドルで買収し、同社の買収を機により安価で競争力の高いシステムが現実化され、商業レベルでのシステム導入市場が本格化するものと見込まれる。米太陽エネルギー産業協会では太陽エネルギー市場の成長を年率20%と予測しており、マウンテンビュー市にあるマイクロソフト社のキャンパスでは今年の4月にSunPower社のパネルが設置されるのに続き、グーグル社はEl Solutions社製のパネル9.200枚をマウンテンビュー市のキャンパスに設置することを発表している。　非営利団体であるNorCal太陽エネルギー協会の発表によれば、一般家庭にソーラパネルを設置する場合、リベート後の負担は18千米ドルから25千米ドル程度とある。日本円にして200万円から300万円弱となる。この度のPowerLight社の買収によりパネル設置まで一貫した製品、技術を手中に収めることとなったSunPower社への期待は大きく、2012年までにはコストを半分にまで削減するとある。◆石戸 太（いしど・とおる）氏◆４月２日にスタートするＮＨＫ初のファッション番組「東京カワイイ★ＴＶ」（水曜深夜０・１０）のナビゲーターを務める俳優の沢村一樹（４０）、歌手の安良城紅（２１）、モデルの紗耶（２１）が２５日、東京都渋谷区の同局で会見した。プロ野球のセ・リーグが２８日夜、開幕する。2008年03月28日01時17分平城遷都１３００年祭のマスコットキャラクター■松下電器産業ＴＥＬ０３・３４９１・９５２１ワオンカード。シンプルなデザインで、裏側にはワオン番号とコード名、そして犬マークの「後ろ姿」がデザインされている

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同事務所によると、薬品を使った海鳥繁殖地でのネズミ駆除は福岡県の小屋島や小笠原諸島で実施した例がある。年が明けてから、にわかに景気後退の懸念が強まっている。昨年からひろがりを見せていたサブプライム問題や原油価格の高騰など外的ショックが大きいが、ゆるやかながら６年以上もつづいてきた景気拡大に急ブレーキがかかっている。日本株の落ち込みはとりわけ大幅で、日本売り現象がはじまっている。■松重商店ＴＥＬ０６・４３９０・１１１７もう一つは掘っ立て柱建物（縦約１１メートル、横４メートル）。三つの建物とも、出土した土器や近くの溝から出た焼土と炭などから、７世紀半ばに無くなっていたことがわかった。タレント、中山秀征（４０）が２４日発売の男性誌「ｚｉｎｏ（ジーノ）」５月号（ＫＩ＆Ｃｏｍｐａｎｙ、７８０円）で“もてオヤジ”に変身した。三菱「コルト」（１３００ｃｃ・ＣＶＴ・１５．９ｋｍ／Ｌ）ベーカー駐日米大使の写真展が都内の汐留メディアタワー（共同通信本社ビル）で開かれている。2001年の着任以来、公務の合間に日本各地で撮影した作品で、雪原を舞うタンチョウヅルなどの野生動物や美しい風景写真が多い。12歳の時に初めてカメラを手にして以来、今でもほぼ毎日、日記がわりに写真を撮っているという。　その日本での撮影行脚もいよいよ終わりが近づいてきた。11月の大統領選で再選を果たしたブッシュ米大統領は次期駐日大使にシーファー駐オーストラリア大使の起用を内定。来年１月下旬の２期目入り後、正式指名され、春以降にベーカー氏と交代する。　ベーカー氏は共和党の元上院議員で、党の上院トップである院内総務まできわめた重鎮だ。大統領選の予備選に出馬した経験もある。2001年にホワイトハウスで開いたベーカー氏の大使就任式で、ブッシュ大統領は「彼のような人を日本の報道陣は“オオモノ”と呼ぶ」と紹介した。　確かに過去の駐日大使の顔ぶれをみると、大物ぞろいと言っていい。ベーカー氏の前任のフォーリー氏は下院議長、そのまた前任のモンデール氏は副大統領経験者だ。父ブッシュ政権時代のアマコスト氏は国務次官経験者の実務家だったが、同氏の前に11年半の長期にわたって大使を務めたマンスフィールド氏も民主党上院院内総務だった。　米側がそれだけ対日関係を重視している証拠ではあるのだが、政界実力者を据えてきた背景には、より現実的な理由がある。日米は同盟関係にあるとはいえ、しばしば深刻な懸案が浮上する。過去においては経済摩擦であり、最近では在日米軍基地に絡む問題であることが多い。いざ危機が発生した場合に備え、大統領に直接電話でき、日本の政治家とも渡り合える実力大使が必要という認識が、半ば約束事のように語られてきた。　もう一つはブッシュ大統領も触れた日本人の「オオモノ信仰」だ。欧州諸国などに駐在する大使ポストは、大統領選での献金上位者らに論功行賞として割り当てられるケースがある。確かに懸案が少ない国であることが多いのだが、だからといって米国がその国との関係を軽視しているとまでは言えないだろう。　むしろ当該国の「米大使への期待度」を米国なりに推し量って対応しているようにも見える。日本人の「オオモノ信仰」を満たす必要性を米側は理解しているし、外務省も「他国からうらやましがられる」と優越感を隠さない。　こうした定説からすると、内定したシーファー氏はかなり毛色が異なる。大統領と同郷のテキサス州出身で、大リーグ球団を共同経営したこともある友人だ。大統領には極めて近い。ただ、政治経験は州議会どまりで、連邦議会・政府の要職を経験したこともない。下馬評ではハスタート下院議長らの名も取りざたされていたが、大統領は「オオモノ・ルール」を知りながら、あえてそれを破った格好だ。　２期目のブッシュ政権では、米政界きっての知日派として対日政策を取り仕切ってきたアーミテージ国務副長官が去り、日米関係は新たな局面を迎える。日本の外交当局は「厳しいことも言われるが、彼ほど日米関係を真剣に考えてくれる人はいなかった」と今後の展開に気をもむ。　大統領はやはり退任するパウエル国務長官の後任に腹心のライス大統領補佐官（国家安全保障問題担当）を起用。外交面での「直轄統治体制」を強める構えだ。「シーファー大使」もこうした流れに当てはまる。　ベーカー氏はジェンキンスさんの訴追問題で日米の間に立って、時に本国から批判を浴びながらも軟着陸に向けて汗を流した。「ガイアツ」の象徴的存在だったアマコスト氏を除けば、日本国内には駐日米大使に厳しくも優しい「父」のような存在を見いだす傾向があった。ベーカー氏も例外ではなかった。　小泉純一郎首相とブッシュ大統領との関係は極めて良好だ。その意味では、日米はかつてない最強のパイプを保持しているとも言える。米大使人事が特別な意味をもって語られてきた時代がいよいよ終わろうとしているということなのかもしれない。

ヨーロッパの装飾品を中心に中世から現代ま

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ヨーロッパの装飾品を中心に中世から現代までの作品を集めたパリの「装飾美術館」がこの秋、１０年ぶりに改装オープンした。ルーヴル宮の一角を占める同美術館は、隣接するルーヴル美術館に比べると日本人にはややなじみが薄いが、家具や食器、玩具など持ち主の生活がしのばれるような展示品が多く、芸術を身近に感じられると評判だ。　装飾美術館は１０１年前、当時の優秀な職人たちにさらに高い質と芸術性を追求してほしいと願う民間のイニシアチブから生まれた。約９０００平方メートルの館内はかつての宮殿の面影を残しながらモダンで開放的な雰囲気。各時代の日用品から壁紙やタペストリーまで、収蔵品約１５万点のうち約６０００点を常設展示する。　展示品は年代別に並べられ、ところどころに各年代の美意識を象徴する食卓や寝室を再現している。また「何に使うの？」と題したテーマ別の展示室も設置。「日常生活の二大要素――食べる・休養する」に焦点を当て、異なる時代の品を並べて展示した。一見用途のわからない昔の生活雑貨を現代のものと比較することで、職人たちの創造力を垣間見ることができる。　玩具の歴史を紹介する展示室も人気を集めている。ブリキのおもちゃやバービー人形のほか、歴代のファミリーコンピュータなど家庭用テレビゲーム機も展示。一部は実際に操作することもできる。懐かしの人形や電子ゲームに、子供や孫に負けじと見入る大人たちの姿が印象的だ。　同美術館は八ユーロの入場券を購入すると、併設の「モードと織物博物館」にも入場が可能だ。有名デザイナーの回顧展などを開くことで知られる同博物館では、老舗メゾン「バレンシアガ」の展覧会を来年１月２８日まで開催している。今後はジャンポール・ゴルチエの回顧展なども予定しており、装飾美術館とあわせてひと味違ったパリの美術館巡りが楽しめそうだ。（パリ＝宇根直子）内容は左本塁打、中飛、遊撃内野安打。一方、朝鮮中央通信は２８日、外務省報道官談話としてウラン濃縮やシリアへの核協力に関連、「米国が引き続き根拠のないことを指摘するならば、核無能力に深刻な影響が及ぶこともある」などと警告した。米韓両国は李明博大統領の４月訪米を前に北朝鮮の核問題解決や核施設申告問題に連携を強めており、北朝鮮はこれにも反発を強めている。　値上げ:（７止）ティッシュ２０％値上げ／ガスは上げ幅圧縮／石油卸値２．８円引き上げ広島県の藤田雄山知事の後援会による政治資金規正法違反事件をめぐって、知事陣営から現金を受け取ったとされる県議の名前を県議会に開示するよう広島地裁が命じたことを受け、広島地検は２６日、特別抗告せずに従うことを決めた。今後、閲覧手続きに入るが、県議会は第三者への公表について、「事実確認できれば検討する」としている。根岸明美さん（ねぎし・あけみ＝女優）１１日、卵巣がんのため死去。７３歳。葬儀は密葬で行う。登録が約３５０件と低迷しているマンションみらいネットのホームページ

▼発生直後、中国は予想以上に「真相究明」

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▼発生直後、中国は予想以上に「真相究明」への意欲を見せた。２月初めには検疫総局の幹部が「日中関係の発展を望まない一部分子」の犯行の可能性をにおわせ、工場内部犯行説も浮上した。中国も情報を公開し、国際的責任を果たす国に変わったのではとの期待を抱かせた。■どんな構成にするのか強姦（ごうかん）などで逮捕され、実刑判決を受けた富山市の柳原浩さん（４０）が服役後、再審で無罪となった冤罪事件で、富山地裁高岡支部は２７日、刑事補償法に基づく補償金の交付を決めた。中京大中京は２―１の６回の守りで満塁でマウンドに立った細川が押し出し四球。連打でつくった7、8回の好機も攻めきれなかった。川べりでは、お茶会や琴の演奏も。母親や妹と乗り込んだ小学生の男の子は「ちょっと、眠くなりました」。船は２３日も午前１１時から夕暮れまで動く。１６日に行われた中山競馬第１２レースの３連単で、中央競馬史上６位となる６４１万６２７０円の高額配当が出た。レースは１６頭立てで１着に１３番人気、２着に１６番人気、３着に１１番人気が入った。（１６）－（７）－（１２）の組み合わせで的中馬券は６２票。３３６０通り中、３２６１番人気だった。ロシアのプーチン大統領は27日、ロシュコフ外務次官（アジア地域担当）の後任にアレクセイ・ボロダフキン欧州安保協力機構（ＯＳＣＥ）大使を任命した。北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議でロシアの首席代表を務める見通し。インタファクス通信によると、同氏は1950年生まれで、スロバキア大使などを歴任した。（モスクワ支局）

（2008年3月23日01時39分 読

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（2008年3月23日01時39分  読売新聞）北久保まりこさん：今年も短歌を米で朗読　来月１３日から  　日本で今、小学校に英語教育を導入すべきか否かの議論が活発に交わされている。導入に反対する議論が起こるのもわかる。なぜ小学校から英語に馴染ませる必要があるのか。学力の全体的低下が懸念される中、英語だけにそんなに注力する必要があるのか。だが、海外からこの問題を見ると別の視点が浮き上がってくる。　東大の先端技術研究チームがフロリダのある学会で発表をしたときの話である。日本語の訛りのある英語ではあったが、質の高い研究発表であった。聴衆の関心は高く、会場からいくつもの質問が出た。しかしここで問題が起きた。発表者が質問にほとんど答えられなかったのである。そもそも質問内容を聞き取れなかったのである。発表者は立ち往生し、会場は混乱した。せっかくの発表も台無しになってしまった。　私にも似たような経験がある。大学院に留学した一学期目のことである。ディスカッションのクラスで、私は発言した。これに質問が出たが、これを聞き取れずに何度も「I beg your pardon」を連発した。質問者は「しょうがないな」といったジェスチャーをして、質問を繰り返さなくなった。場はしらけた。ほかの同級生も私には質問しなくなった。私は授業に付いて行けない学生と見なされた。　そんな私に評価を転換させる出来事が起きた。私の提出したレポートに教授が高い評価を与えてくれた。私は聞くことは不得意でも書くことは得意である。教授は私のレポートを皆に発表する場を用意してくれた。次のクラスで自分の考えを20分ぐらいにわたって発表した。皆から拍手が起こり、何とか名誉回復できた。フロリダの学会で発表をした研究チームの気持ちは痛いほどわかる。質問に答えられなかったときに、内容の質すら疑われてしまうのである。　コミュニケーションは書いたものだけではない。口頭で一方的に発表できても十分ではない。双方向でのコミュニケーションができなければ、コミュニケーションしたことにはならない。　私以外にも英語に苦労している人はたくさんいる。アメリカの大学で博士号をとり米国の大学で30年以上にわたって教鞭をとってきた工学部系の教授が述懐していた。今でも英語の映画を観るのに苦労するという。日本から見ると、アメリカに30年も住んでいる人は皆映画俳優のように自由に英語を話していると想像する。だが、実態は違う。どうして日本人はこれ程までに英語に苦労するのであろうか。　日本にいるとテレビ、新聞から交通標識まですべて日本語である。日常生活で英語に接する機会はまずない。すべて日本語に翻訳されている。むしろ翻訳されすぎている。こうした環境で成人に達すると、新しい言語に対する適応力がなくなってしまったのでないだろうか。　日本人が日本語を理解できなくなる事態も発生している。米国の大学で教鞭をとる方が最近日本で学会に出席したときに、どうしてもわからない日本語に出くわしたという。自分の専門分野の言葉であり、わからないのはおかしいと思って悩んだという。後でわかったことだが、英語の専門用語が、予想もつかないような日本語の新造語に変換されていたのだ。翻訳し過ぎである。なんでもかんでも日本語に変換しようとするので、専門家同士でも理解できない「言語の壁」が作られてしまった。　全世界ベースの翻訳事業の7割は日本語が絡んだ翻訳であると言われる。この比率は驚くほど高い。日本人は何でもかんでも横文字を縦にしないと気がすまない国民で、翻訳するために惜しみない努力を行う。例えば、RFID（Radio Frequency Identification）が初めて世に出てきたときに「電波方式認識」と翻訳された。その後、「ICタグ」に名を変え、最近になってようやく「RFID」を日本語として受け入れるようになった。　日本人は英語が下手でも、言語能力自体が劣っている国民ではない。むしろ逆である。マニアックなくらい日本語に凝る。俳句、川柳、短歌といい、短い文章の中に万感の思いを込める文章力は日本人ならではの芸当である。日本語という閉ざされた世界で、日本人の言語能力は研ぎ澄まされた鋭さをもっている。だが、一旦この世界を出ると、日本人はいつまでたっても「This is a pen」「I am a boy」に留まっている。　日本のある首相が当時のアメリカ大統領クリントンに接見したときの話である。首相の側近は入れ知恵をした。まず、「How are you?」と切り出す。すると先方は「I am fine. And you?」と言ってくるから、「Me too」と回答すればよい。ところが何を間違ったのか「Who are you？」と言ってしまった。びっくりしたクリントンは「I am Hillary's husband」と返した。そうしたら首相は即座に「Me too」と言った。意外な返答にクリントンは爆笑し、首相は英語が通じたことを喜んだ。真偽は兎も角、こんな裏話がアメリカで流布している。　IT技術の発達で世界中の人々がインターネット上で情報を共有できるようになった。その情報量は膨大である。だが、世界の知的資産の9割は英語で書かれていると言われる。技術論文であれ、ビジネス文書であれ、世界から認知を得ようと思ったら英語で書くしかない。相手に自分を認めさせようと思えば英語を話すしかない。これが現実である。　日本人は英語をもっと英語のまま受け入れてよい。「言葉の壁」をもっと低くし、「This is a pen」「I am a boy」を超える英語に抵抗なく入っていけるようにしなければならない。そのためには小さいうちから英語に接すように仕向けることが大切である。それに英語を好きになってもらわなくてはならない。どうすればよいであろうか。　筆者は小学校の算数の授業の中に英語を取り入れるのが良いと考えている。子供は面白がって数字を英語に置き換えるであろう。数字が英語ですっと頭に入ってくるだけで、後々の英語の学習がはるかにやさしくなる。大人になって英語に馴染んだ人が、外人から数字を早口で言われて困った経験をお持ちの方は多いのではないだろうか。　大学で英語以外の外国語を学んだときに、文法と単語をちょっと学んだ後で難解な文学作品を読まされて苦労した人が多いはずだ。私もドイツ語を学び始めてまもなく、シュトルムの小説を読まされてすっかりドイツ語が嫌いになった。「語学」を「文学」と認識するから「言葉の壁」が高くなる。気取った表現がたくさん出てくる小説・映画などは理解できなくて当然である。　筆者の経験に照らすと、数学、理科、経済学は英語で学んだほうがずっと楽なように思う。もともとヨーロッパの言語体系の中で発達した学問である。論理、理論が絡む学問は、論理的な言語である英語で学ぶほうが自然である。その上、数学、理科、経済学であれば気取った表現が出てくる頻度は低い。逆に考えてみよう。俳句を英語で勉強したらどうなるか。あまり難しさに俳句が嫌いになってしまう外人が多いのではないだろうか。　近隣諸国の「言語の壁」はどうであろうか。韓国は80年代に漢字を捨てて表音文字（ハングル）に統一した。こうすれば英語の専門語を無理して漢字の新造語に置き換える必要がなくなる。中国は北京語を母体とした標準語「普通話」を普及させ、漢字を簡略化した。そのために、広東人は広東語と普通話の両方を話せるし、上海人は上海語と普通話の両方を話せる。そのためか、英語に対するアレルギーは日本人よりも少ないように見える。　これから世界の知的財産はますます英語で増えていくであろう。日本人がこれからも日本語の厚い「要塞」を守り続けると世界の知的レベルから遅れを取る可能性がある。これを防ぐには、世界の知的財産に抵抗なく飛び込んでいける若い世代を育てるしかない。そうすれば、学会で立ち往生する日本人学者はすくなくなるし、おもしろおかしく語られる日本の首相もいなくなるだろう。◆安藤茂彌氏◆その成果が五輪で発揮された。清川は意識して飛び出し、筋肉の盛り上がった肩で力強く水をかいた。２５メートル付近でトップに立つと、２位に１メートルの差をつけてゴール。１分８秒６の優勝タイムは世界記録にわずか０秒４及ばないだけの好記録だった。ライバルの入江稔夫が２位、河津憲太郎が３位に入り、日本選手が初めて表彰台を独占する快挙を成し遂げた。藤田 2007年は、2006年よりも多くなるだろう。新規上場企業の株価は今は軟調だが、東京証券取引所の上場審査が厳しくなっており、上場ができる企業はそれなりの実力があるわけだから、新規公開に対する市場の評価はもっと高まるだろう。韓国統一省は２７日、北朝鮮が２４日、開城工業団地にある「南北経済協力協議事務所」に常駐する韓国政府当局者に対し３日以内に撤収するよう要求、韓国側は２７日未明、１１人全員を撤収させたと発表した。北朝鮮による事実上の追放で、南北関係が一気に冷え込む可能性もある。同紙などによると、フォノトグラフは音声をたる状の箱を通して、ランプのすすを塗った紙に波形を記録する装置で、１８５７年にフランス人技師が発明した。再生されたのはフランス民謡「月の明かりに」を歌った女性の声を１８６０年に記録したもの。